今、伝えたいこと
穂積校|2012年12月17日
前の記事でお伝えした通り
2011年11月24日に発行された
At HOMES vol.4の講師紹介のページで
載せさせていただいた
「今、伝えたいこと」です。
昨日の説明会で私が感じた思いを入れ
改良させた文を載せたいと思います!
今の時期に読んでほしい、
そんなメッセージが込められています。
少し長いですが読んでみてください。
私には大切にしている言葉があります。それは、
「次、入試をうけるみなさん。一生懸命やっているかどうかは自分では分かりません。自分で一生懸命やっていると思っている人、周りから見ればまだまだです。一生懸命やっているかは、周りの人にしか見えない、その人の雰囲気で分かるものです。自分で納得してはいけません。周りから思われて初めて姿となるのです。」
私が高校入試発表後の15歳の時に書いた受験体験記の中で、後輩へ向けた最後の一文です。そして、この大切な言葉は、私が中学3年生の受験時に、母から言われた言葉でもあります。その時は、どうしてこんなに頑張っているのに、母からこんなことを言われなくてはいけないのかと、受験生の私は苛立ち反抗しました。しかし、しばらくして、冷静に自分の勉強に対する姿勢を見直してみました。そして改めて、自分の勉強に対する姿勢を見直してみると、驚くほど甘い事に気が付きました。それまでの私は自習室には毎日通い、必死で勉強しているつもりでした。なぜ結果がでないのか、もしかして実力がついていないのか、「私はこんなに頑張っているのに・・・。」とただただ焦るばかりでした。しかし、客観的に見れば、まだまだやれていない自己満足の範囲だったということをこの言葉で実感したのです。
私は人の限界というのは、人それぞれにレベルがあると考えています。人より勉強しているから良い、人より勉強していないからだめ、そういうことはありません。ただ限界を決めるのはいつでも自分なのです。自習室という最高の環境の中で同じ様に頑張る仲間を見て、「自分の限界はこんなものではない。もっといけるはずだ。」という意識を持ち勉強する。この姿勢が大切です。こういった姿が他の人の意識にも変化を与え、よい連鎖を生み、互いに切磋琢磨し合うことができるのです。今の自分に満足しない、がむしゃらに頑張る、そんな姿が人の心を動かします。
時には自分の頑張りを認めてあげることも大切です。しかし、「まだやれるのではないか。」「自分の力はこんなものではない。」と自分の持つ力を信じ、引き出すこともまた必要なのです。与えられたときは「こんなに出来ない!」と思っていた膨大な量の課題から逃げず、最後までやりきる。そうした時、出来ないと思っていた今までの自分の限界を超え、新たな自分に出会うことができます。反省を繰り返すのではなく改善し、また新たな反省をする。それを繰り返すことで、勉強をすればするほど新たな自分に出会うことができるのです。そしてその手助けをすることが、HOMES講師としての私の仕事であると考えています。私がHOMESで働かせていただくことになって3年半、そして自分が中学生のころ生徒として通っていた穂積校に講師として通わせていただくことになって2年半が経ちました。場所は同じ穂積校でも立場が変わると見えてくるものも違い、そして校舎に通う生徒を見ていると「自分もそうだった…」と懐かしい気持ちにもなります。
定期テストが終わると「もっと早くから勉強しておけばよかった。」そう反省する子が多くいます。しかしそれを次のテストのときには忘れてしまい、また同じ様に反省する子も多いのが現状です。私もその一人でした。中学3年生の高校受験で、日頃からコツコツと勉強することの大切さ、一度下がった成績を上げることはとても難しく時間がかかること、学力は勉強量と集中力に比例するということを実感したはずでしたが、高校生になった私は全く勉強をしなくなりました。学校の宿題すら疎かになり、机に向かう時間が0時間という日も少なくありませんでした。
その結果、わずか1年で順位が入学当初と比べて200位ほど下がりました。その結果を見てやっと、このままではいけないと気付いた私は1度やめてしまった塾に入り直し、毎日自習室へ通い、先生をつかまえては質問攻めにする、そんな日々を送るようになりました。しかし、成績はすぐには上がりません。確実に勉強量は増えたのに、テストの点数や順位はほとんど変わらず、悔しい思いを経験し続けました。何度も何度もくじけそうになりましたが、その度に志望校合格を目指し、自分の力を信じて勉強しました。その時の私は憧れの大学に入ること、それだけで必死でした。志望校は当時の私の成績から考えれば全く入れるレベルではありませんでしたが、基本的な学校の予習復習から1年生の復習等やれることは全部やってしまう、そんな勢いで勉強し、3年生の模試ではついにB判定をとることが出来ました。親や学校、塾の先生に驚かれ、そしてその中でも自分が一番驚いたのを覚えています。それからも、段々と近づいてきた志望校合格のため、毎日塾に通いました。
しかし私は志望校に入ることができませんでした。センター試験で失敗し、志望校を受験することができなかったのです。その時は誰かと話をすれば泣いてしまうほど激しく落ち込みました。「1年生のころからしっかり勉強しておけばよかった。」そう何度も何度も後悔しました。まだ私立大学の入試や2次試験が控えていたにもかかわらず、「他の大学には行きたくない。」そう言っていた私に母はたった一言、「よく頑張ったね。」と声をかけました。この瞬間、私は受験体験記のあの大切な言葉を思い出しました。「そうだ。私は十分頑張った。一生懸命になれたのだ。」そう思った時私の中で何かが吹っ切れました。
今では高校1年生での失敗も後悔していません。自分の大学受験に満足しています。1年生のころの失敗のおかげで私は必死になることができ、そして自分の限界を越えようと努力をし続けることが出来たからです。しかし昨日の説明会で紹介されたある女の子の受験体験記。あのテロップを見ていた時、私は自分自身の大学受験を思い出し目頭が熱くなりました。私も母や先生を合格で喜ばせたかった。その気持ちが少なからず私の心に芽生えてきたからだと思います。そんな今の私に出来ることは、HOMESに通ってくれている生徒みんなに満足のいく最高の受験をさせてあげることだと思います。
受験とは今しかできない最高の人生経験です。今を生きる、今しか出来ない事を自分の雰囲気から一生懸命さが周りに伝わるくらい必死になってみませんか。孤独を感じ、辛くなったら周りに目を向けてみてください。周りには素敵な家族、仲間そしてHOMESがあるはずです。私たちは全力でサポートします。
渡辺